【第十話】

平成26年度法改正について(前編)

知的財産に関する法制度は常に同じではありません。社会の要請や国際社会との調和など様々な理由によって度々法律が改正されます。知的財産に関する仕事に従事する場合や弁理士試験を受験する場合は、このような法改正の動向についてチェックしておく必要があります。

本稿では、前回に引き続き、平成26年度法改正について見ていきます

ハーグ協定ジュネーブ改正協定への対応

 現行法では、特許・実用新案は特許協力条約に基づく国際出願、商標はマドリッド協定議定書に基づく国際登録出願と多数の国に同じ内容の出願する場合に一括で出願できる制度がありますが、意匠ではこのような制度はありませんでした(国際的な枠組みとしてはありましたが、日本は対応していなかった)。意匠の国際出願の枠組みとしてヨーロッパを中心に設立されたハーグ協定ジュネーブ改正協定がありましたが、これまではアメリカ合衆国や韓国が加盟していないこともあって、メリットが少ないとされこれまで日本国も加盟していませんでした。しかし、これらの国でもハーグ協定ジュネーブ改正協定に加盟する動きを見せていることから、日本国も加盟することとなり、必要な法改正が行われています。施行時期は、日本国がハーグ協定ジュネーブ改正協定に批准した後にその効力が発生する日となっています。

商標保護対象の拡充

 現行法では、商標とは、「文字、図形、記号もしくは立体的形状もしくはこれらの結合またはこれらと色彩との結合」とされています。しかし、諸外国ではこれらに限らず様々な形の商標を認めている国が多く存在します。そこで今回の法改正で、上記の商標の定義に「音の商標」と「色彩のみからなる商標」が追加され、保護対象が拡充されました。これによりCM等で使われている誰もが会社名を連想できる特徴的な音楽などが商標として保護されることになります。施行時期は2015年4月1日となる予定です。

地域団体商標出願が可能な出願人主体の拡大

 現行法では、地域ブランドである地域団体商標の出願ができるのは、農業協同組合などの組合に限定されていました。しかし、最近では地域ブランドを使用または管理している団体が組合ではなく、商工会、商工会議所またはNPO法人などの場合が増えて生きている現状があります。そこで、地域団体商標出願を組合以外の法人でも可能とし、地域ブランドの保護の強化がはかられています。施行時期は遅くとも今年8月中となっています。

 これまで見てきたように、今回も様々な内容の法改正が行われています。前回の平成23年度には現行法では過去最大と言われる改正が行われており、知的財産法の分野の法改正はかなりの頻度で行われる傾向があります。報道では、来年度も職務発明に関する法改正が行われる方向で検討がなされているようです。知的財産の関わる仕事はこのような法改正に対応すべく、常に勉強をし続ける必要があると言えます。  また、現在各地で参加費無料の平成26年度法改正説明会が実施されています。法改正の内容をさらに詳しく知りたい方、興味を持たれた方は参加されると良いでしょう。

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